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Panasonic Singaporeでのインターンの思い出2

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さて、いよいよ8月に入りました。自分の中では、Cくんが大学に戻った後は、Bさんと二人三脚で仕事をしていくつもりでした。

Bさんについて

ここで少しBさんについてお話しておきます。
彼自身は中国系マレーシア人*であり、経歴については学部までマレーシアの大学で学び、その後は日本の旧帝大でエレクトロニクス関係の博士号を取ったらしいです。博士号取得後の数年間は日本で働いたようですが、現在はシンガポールに拠点を移したとのことでした。
さて、彼については7月の1か月間一緒に働くだけでも、その能力の高さと人間性の良さを知るには十分でした。能力の面から言うと、英語・中国語・日本語の3か国語を流暢に使えたうえで、(自分ができなさ過ぎて、というのもあったのでしょうが)本当に「こういう人のことを天才というんじゃないか」と思うくらい、多くの仕事をテキパキと丁寧にこなしていく姿を横で見ることができました。いろんな会議や自分の仕事がある中でも、僕やCくんの教育も手を抜かずにやって、そのうえで最新技術のキャッチアップもしっかりやっておられる、それはそれは優秀な方でした。

しかしながら、このような能力よりも僕が強く感動したのは彼の素晴らしい人間性でした。どんな状況でもポジティブかつ、人に対する思いやりがある柔和な方であり、単純に人間性だけを切り取っても、僕がこれまで出会った人の中で彼を上回るほどのひとは、なかなか思いつきません。実際、元インターンでもある若い社員さんに聞いても彼が会社の中で一番”当たり”のスーパーバイザーだということでした。

そして誰もいなくなった

こういったBさんがいたからこそ、たとえCくんが大学に戻っても、二人で一緒に働くことで学べることは多くあるだろうし、いざ問題が起きたとしても直接相談すれば色々助けてくれるだろうと、半ば安心していました。しかし、Cくんが大学に戻って一週間もたたないある日、「申し訳ないけど、自分も来週から足の治療のために長い間会社にはこなくなるよ」と告げられたのです。その場では、「ああ、そうなんですね」と返答しましたが、頭の中は「???」みたいな感じでした。その後、詳しく話を聞いてみると、どうやらBさんは以前から足が悪かったらしく、ちょうど8月ごろにその手術を控えていたようでした。そのため、手術の前後と術後の数か月は基本的には在宅勤務という形で、大きな会議や打ち合わせがあるときだけ会社に来る、という働き方になると伝えられたのです。

さすがに動揺しました。まだそこまで慣れているわけではないシンガポールでのインターン生活の中で、(ほんとはよくないけど)なんだかんだ日本語が通じ、仕事のアドバイスも直接求めることができる人がいなくなるのは正直言って、かなり不安でした。僕の監督自体はBさんが電話やSlackなどで引き続き行うし、現場でわからないことがあればAさんに聞けばいいとのことでしたが、もともと僕とBさん、Cくんはメインオフィスから少し離れた場所で仕事をしていたために、Bさんも来なくなると部屋には自分ひとりしかいなくなる&仕事の指示も、オンラインを通じたものだと隔靴掻痒感が出てくる、といったことに対する不安は拭えませんでした。

結局、心配する暇もなくBさんも在宅勤務するようになりました。そうなると自分の仕事の流れとしては、大体が午前中にその日やることの指示を受けて、夕方にその内容を報告orアウトプットを提出するという形になっていきました。もともとBさんが会社に来ていた時には、終業後も7時くらいまで残っていると、「好きな時に帰っていいです」とか「残っている作業は明日やればいいですよ」と言って僕を帰らせてくれようとしていたのですが、このころにはBさんがいない分、帰る時間は自分でコントロールできたので、一日の仕事が終わった後もそのまま残って勉強していました。とはいえ、その居残りが別に人にやらされているものだという感覚はありませんでした。単純に自分がやってることの意味を知っておきたいというのと、もっと効率的に仕事を回せるようになりたいという気持ちが大きなモチベーションだったので、毎日どれだけ勉強してもまだまだ理解できないことが山ほどある大変さのようなものはありましたが、反面、新しいことを実践を通じて知ることで着実に力がついてきている実感があり、辛くはなかったのです。
実のところ、このころには「残業ができない」ことに対して不満を言う人の気持ちがよくわかるようになりました笑。会社では自分の希望していたAI関連の業務をさせてもらっていたこともあり、正直な話「仕事」「勉強」「趣味」の境界が自分の中ではあまりなかったのだと思います。特に土日なんかは家にいててもやることはあまりないので、「この時間を会社で勉強するのに使えたらもっと成果を出せるはずなのに…」と最後まで思っていました。

もっとも、このころの仕事は7月にCくんから教えてもらっていた、ネットで深層学習に使用するデータを収集する作業や、データを処理するプログラミングコードを少しだけ編集する作業といった簡単な仕事(やってるときは簡単とは思ってなかったですが笑)をしていただけだったので、不安に思っていたようなことは起こらなかったんです。しかし、自分が熱意をもって進められたこのプロジェクトも8月でいったん終了し、9月からは自分がインターンを通じて一番苦労したプロジェクトが始まることになりました…

次回に続く

*実はマレーシアの人口の20%弱は中国系(マレーシア基礎データより)

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