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Panasonic Singaporeでのインターンの思い出1

僕は2018年の7月から2019年1月いっぱいまで,トビタテ留学JAPANというプログラムの一環でPanasonic R&D Center Singapore(以下PRDCSG)というところでインターンをしていました.インターンをどうやって見つけたかのいきさつについてはこちらの記事に譲るとして,ここではこのインターンで感じたことについてまとめてみます.

非常に恵まれた環境でのスタート

6月の下旬にシンガポールに到着し、そこから軽い観光と部屋探し*を行ったのち、7月から僕のインターンがスタートしました。
出だしとしては、シンガポール、そして会社に対して非常にいい印象を持っていたことを覚えています。というのも、僕はシンガポールに向かう1か月前までイギリスへ交換留学に行っていたので、イギリスに比べると同じ海外でも、天気は温暖・街は安全で清潔・日本のものもたくさんある(初めてシンガポールに行く人は日本のものに対する受容度の大きさに結構衝撃を受けると思います)・そしてなんといっても同じアジア人という安心感といった特徴をもつシンガポールは自分にとってとても過ごしやすい環境だったんですね。
それに、滞在中の家を見つけるのに最初は苦労はしたものの、最終的に契約に至った貸し部屋**のオーナーも非常にいい人で、お金がおろせずに部屋の前払い金を用意できないというトラブルもあったものの支払いの期日を引き延ばしてもらったおかげで、なんとか問題なく生活を始めることができました。(このオーナー夫妻は週末僕の食事を用意してくれたり、洗濯を代わりにしていただいたりと本当にお世話になりました。)
また、実際に伺う前には期待よりも不安が大きかった会社に対しても、実際に一緒に働く人たちと会ってみると、本当に全員が全員、フレンドリーかつ協力的で内心「めっちゃ大当たりの場所やん!!」と狂喜していました。

*余談ですが、もしシンガポールでHDBなどの部屋を借りる際は、ぜひ日本で内見の予約をしておいてください。予約しても、返事が返ってこないことが多いので焦ります。(コンドとかになると、また対応も違ってくるのかもしれませんが…)

**実質ホームステイ。シンガポールはワンルームマンションのようなものがほとんど存在しないので、この国でインターンをするなら大抵ホームステイかルームシェアをすることになると思います。

周囲との圧倒的なレベルの差

さて、この会社で実際に働き始めるにあたって、僕はLearning&Visionというチーム(そうです、このブログの名前はここからきてます。)に配属され、チームリーダー(Aさん)、直属の監督者(Bさん)、そしてNational University of Singapore (NUS) からのインターン(Cくん)の3人とやり取りしながら業務を進めていくことになりました。当然、僕以外は日本人ではありません。(会社全体をみても、100人近いメンバーがいる中で日本人は駐在できている人が数人でした。そのうえ、日常業務でほかの日本人のかたとやり取りすることは皆無でした。)
ですので、そこでのやりとりも当然英語でした。(ただ、Bさんは日本で博士号を取得しており、非常に流ちょうな日本語を話されるので二人の時は日本語でやりとりをしていました。Bさんについては次の記事で詳しく触れます。)

正直、英語に関していえばこれまで結構力を入れて勉強してきたこともあり、業務でやりとりするレベルではそんなに問題はありませんでした。(ランチなどでみんながポンポン会話のリレーをするような場面ではほとんどついていけませんでしたが…)

ただ、今回のインターンで大きな障壁になったのが僕の専門性の低さでした。日本の大学で1年半の教育しか受けませんでしたし、(しかも最初の1年は教養がメインで、2年の専門教育も日本のレベルだと、全くダメとは言わないけれど、ちょっと…な感じ)、イギリスでの交換留学でも基本的なプログラミングの授業は人気で受講できなかったため、英語や数学に関する授業をメインで取らざるを得ず、コンピュータサイエンスの授業を取れたにしても、計算論的神経科学やWeb開発など、AIど真ん中からはちょっとズレた授業しかとっていませんでした。早い話が実践的なAI開発に関する知識・経験が皆無だったわけです。(会社としても、よくそんな僕を採ってくれました。)

一方、会社全体を見ると現地の大学・ポリテク(日本で言う高専みたいなところ)から多くの学生が来ていました。そして、彼らの大半は学部3年か4年といったところでしたが、僕とは段違いにできる人たちだったのです。

僕は正直シンガポールの学生は英語はできるかもしれないけれど,プログラミング等の専門的な内容になると,どこの国の学生であってもそれほど差はないだろうとはじめは高をくくってました.
でも,実際のところは全然そうじゃなかった.全員が全員とはいいませんが,僕が会社の中で交流した数少ないインターン生の中にも,高校時代に物理五輪で銀メダルを獲得した学生や,院生たちと一緒にロボティクスの国際大会に出場しているような学生がすぐそばにいました.実際、彼らの多くは大学ですでに実用的なプログラミングや組み込み開発のやりかたを経験しており、インターンとしての業務をスムーズにこなしているようでした。さらに驚いたのが、「こんだけできるということはシンガポールでもかなりレベルは高い学生なんじゃないか」と思っていたのにもかかわらず,彼らによると「自分たちは決して大学でも最上位のグループではない」と言っていたことです.(もちろん、ある程度の謙遜は含まれているでしょう。もっとも、会社で一番インターン生が多く来ていたNTUは大学ランキングでも世界トップクラスですから、レベルの高い学生であるのは間違いないのですが。余談ですが,シンガポールで一番できるグループの学生はアメリカにインターンしに行くそうです。)

そんな彼らと比べると、CとPythonの初歩的なコードしか書けず、体系だった深層学習の知識もない自分ができることは限られていました。そもそもLinuxさえ使ったことがなかったので、まずはそこからCくんに「引き継ぎ」という形で色々教えてもらいました。というのも、彼は夏休みの間だけフルタイムのインターンとして出勤していたのです。一般に、シンガポールの大学の夏休みは5月の半ばから8月の頭までであり、それ以降は彼は大学に戻らなければならなかったのです。もっとも、彼は夏休みが終わってからもリモートのインターンとして引き続き働くことにはなったのですが、自分が直接教えてもらえるのは最初の1か月だけでした。ただ、直接教えてもらっているときにも、教えてもらったこと全てを消化することができたわけでもなく、やり方だけわかっても、やっていることの意味がわからないことや、作業の流れがいまいちわかってない点も多々あり、個人的には「ほんまに来月から自律的に仕事をやっていけんのかな…」と不安でした。
そして残念ながら、この予想は見事に当たり(?)、想定外の出来事もありつつ、8月以降かなりしんどい思いをすることになったのです。

次回に続く。

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