その他

トビタテのインターンの見つけ方

僕は「トビタテ留学JAPAN」(以下トビタテ)の第七期生として採用され,イギリスへの交換留学とシンガポールでのインターンをしていました.このトビタテに採用されるにはインターンやボランティアなどの実践活動を計画に組み込むことが必須なのですが,こういった実践活動の受け入れ先を見つけることは自分の周囲を見ても,なかなか簡単にはいかない様です.そこで,今回は自分がインターンを見つけた方法を紹介することで,トビタテに応募しようと考えている方はもちろん,単純に海外で長期インターンをしたいと考えている人にも一つの例として参考にしてもらえればなと思います.

自分の応募内容

インターン受け入れ先に関しては正直,ひとりひとりがどういった内容のものをしたいか,実践活動する(できる)期間はどれくらいか,学年や専攻,インターンに関連したスキルの有無などによって,状況は大きく変わってきます.したがって僕の経験が万人に対して有効とは限りません.とはいっても,僕自身ほとんど能力も何もないところからインターンを見つけたので結構他の人でも同じやり方でうまくいくんじゃないかと思っています.(とくに理系の学生)

ではまず,簡単に僕のスペックを紹介しておきます.この前提条件を頭に入れたうえで,読み進めていただければと思います.

専攻:コンピュータサイエンス
学年:学部2年になりたて(企業へインターンを依頼した時点)
専門スキル:なし(Python, Cを授業で触ったくらい)
希望期間:一年以内
希望職種:AIに関する技術系のインターン
その他:短期インターン(国内1か月)の経験はある.英語はまあまあ使える(IELTS7.0).イギリスに1年間交換留学に行くことは決定しており,その直後にインターンを行う予定.

さて,トビタテに応募する場合は留学計画書を提出しなければいけませんよね.自分は応募書類に「インターンシップを通じて人工知能の最新の知見をどのように応用させていくかについて学ぶ」と書いていたため,人工知能に関するインターンをすることは絶対条件でした.逆に言えば,その点さえクリアできれば,どこの国,どれくらいの期間,どんな待遇であっても,ある程度は受け入れる覚悟で探すことにしました.やっぱり最初に条件を絞り込みすぎないというのは,実践活動を見つけるうえで一つ大事なポイントになってくるかと思います.
そして,もう一つ大事なのはタイミングです.1か月2か月後にインターンをさせてくださいとお願いするよりは,半年前くらいからアプローチしたほうが,企業の方も余裕をもって対応してくれます.ビザや飛行機などを考慮すると1年前くらいにお願いしても早すぎるということはないと思います.(1年以上前になると企業にとっては早すぎるようで良くないみたいです.お願いするなら半年から3か月前くらいがちょうどいいくらいでしょうか.ただビザの取得にどれくらい時間がかかるかは事前にちゃんと調べておきましょう.)
僕はインターン開始の11か月前にお願いしました.また,インターン期間に関しては最低でも3か月はあったほうがよく,基本的には長ければ長いほど歓迎されます.

実際の受け入れ依頼

僕がトビタテに応募したのは一年生の1月頃でした.応募するにあたって,留学やインターンなどの研修内容を書いて提出しないといけないのですが,スキルも人脈もない自分には,インターン先を斡旋してくれるようなツテなどなく,「まあ,なんとかなるやろ」の精神で,書類には「イギリスでの交換留学中に現地のスタートアップにインターン受入をお願いする」とだけ書いて提出しました.
そして時は流れ,無事交換留学決定&トビタテに採用されて,いよいよイギリスに出発するというときに,「なかなか海外で一からインターンを見つけるのは難しい」という情報がチラチラと僕の耳に入るようになったんですね.正直,それまでは「インターンはまだまだ先のことやし,イギリスで見つけるんやから日本で考えててもしゃーない.後でええやろ」と思っていたんですが,やっぱりそういう情報を耳にしてしまうと,怖くなるじゃないですか笑.それで交換留学先の大学に「インターンを斡旋してもらえないか」とメールで尋ねたんです.しかし,向こうからの返答は「他の部署に聞いてくれ」とか「交換留学生には紹介できない」といったそっけないものでした.焦って今度は「イギリス インターン」でグーグル検索すると,なんだか向こうでインターンをするにはYouth Mobility Schemeとかいう完全抽選方式のワーホリビザに当選しないといけないと書いてある.ここまできて「どうやら,ほんまに向こうで場当たり的にインターンを見つける,というやり方は無理そうやな…」と実感したわけです.

「さあ,どうしようか」というところにきて,ピンと思い浮かんだのがトビタテの支援企業でした.ここで補足しておくと,トビタテに採用されると海外生活用の奨学金が支給されるのですが,その出所はトビタテに賛同していただいてる企業なんですね.こういった企業の中には複数の海外拠点を持っているような大手企業も数多くあります.そしてこういった企業がトビタテに協力しているということは,当然海外で活躍できる人材が会社として欲しいということだと考えました.だったら,10社,20社,とりあえず支援企業で自分のやりたいような事業をやっている企業に片っ端からお願いしていけば,どこかには拾ってもらえるんじゃないかと考えました.
そこで,支援企業の各ホームページで事業内容をざっと確認し,面白そうな海外事業をしているところをリスト化していきました.(ちなみに支援企業はここで確認できます.)

リストもまとまって,いよいよ実際に交渉する段になり,1社目は「ダメでもともと」の勢いでかなりの大手メーカーにアタックしてみることにしました.会社のホームページの「お問い合わせ」欄から自己紹介と状況説明,そして受入依頼をまとめた文章を送信したところ,図らずもすぐに「関連部署に問い合わせるので少し待っててください」という旨の非常に丁寧な連絡を受けました.「え,これは悪くない反応…」と淡い期待を抱きながら待っていると,間もなく「シンガポールの現地法人(研究所)が現地の学生をインターンとして何人か受け入れているようだから,直接連絡してみてください」と紹介されました.恐る恐る,その現地法人の人事の方とメールにて直接英語でやりとりをしたところ,トントン拍子に話がすすみ,あっさりと交換留学後にインターンとして受け入れてもらえることが決まりました.ほんとうに取り立てて書くことがないくらい,あっさりと決まりました.この間見られたのは,CV(いわゆる履歴書だが,日本の一般的なものではない)だけで,面接や技術試験もなく受け入れてもらえることになりました.あっけなかったです,1,2週間で終ってしまいました.

ぶっちゃけ自分がこれほどすぐに受け入れてもらえたのは,自分がAI関連のインターンを志望していたのが大きいと思います.というのも,現在世界中でAI人材が不足しており,インターンであっても会社側からすればコストパフォーマンスの良い,貴重な戦力となるからです.(2019/9/29追記: ただ,さすがに今回のような面接もないケースはかなり稀です.実際,このシンガポールの法人も現地学生や僕以降の日本人のインターン採用には面接をしています.単純に「AIがやりたい」だけですぐにインターンが見つかるわけでもなさそうです.)
さすがに,こういった情報系以外の分野だと一発で決まるということはなかなか難しいのかもしれません.それでも,この方法は試してみる価値はあると自分では思っています.その理由として現実的な話をすると,企業にとって日本から社員を駐在員として派遣するのは金銭的な負担が重いですし,国によっては社員用のビザを取得させるのが非常に難しい場合もあります.ここに,学生やトレイニー用のビザで渡航でき,企業にとってそれほど金銭的負担を負わずに済む学生インターンの入り込むすきがあるわけです.ただ,こういうニッチな需要は企業側も大々的に広報するわけではないので,学生側からポジションがないか尋ねに行く必要があるわけなんですね.

最後に

海外インターンを見つけるというのは簡単なことではなく,だいたいの人が苦労します.そういう時,「インターンを見つける苦労も人生経験で今後の役に立つんだから,人に頼らず時間をかけてじっくり探せばいいよ」という意見を言ってくる人も大勢いると思います.それはそれで素晴らしいことです.ただ,僕個人としてはそういう場面で苦労するよりも,使えるコネがあればフルに活用し,受け入れ先はパッと見つけて,その準備やインターンの内容そのものに時間や労力をかけたほうがいいんじゃないかと思います.(無論,僕の意見を押し付けるつもりも全くありませんが!)
要するにインターンの探し方に絶対的な正解・間違いというのはないということです.エージェントにお金を払って見つけてこようが,教授のコネで見つけてこようが自分がそのプロセスや判断に納得し,思い描いているようなインターンができるのであれば,他人がどう言おうと問題ないと思います.「インターンをどう見つけるか」ではなく「インターンで何をやるのか」が問題なんだと思います.ぜひ,素晴らしい経験をしてきてください.

P.S.
もし,僕の方法でインターンが決まったという方がいらっしゃれば,お問い合わせから教えていただけると嬉しいです!

僕のインターンの体験談は以下の記事に書いています.
Panasonic Singaporeでのインターンの思い出1

2018/12/24 一部加筆・修正
2019/8/29 一部加筆・修正

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  1. 2019年 5月 20日

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